仙川「調布市武者小路実篤記念館」実篤が晩年を過ごした旧邸宅&記念館をレポート

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今日は東京都調布市の武者小路実篤記念館旧武者小路実篤邸を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。

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1.実篤が晩年を過ごした旧邸宅を見学

今日訪れたのは京王線の仙川(せんがわ)駅から閑静な住宅街を10分ほど歩いたところにある調布市武者小路実篤記念館です。

調布市武者小路実篤記念館

調布市武者小路実篤記念館は、白樺派の中心作家として知られ大正〜昭和にかけて文学や詩、演劇や美術の分野で活躍した武者小路実篤の業績や作品を展示・紹介する記念館です。

実篤の代表作といえばには小説「おめでたき人」や「友情」「愛と死」などがあり、戯曲では「その妹」などが有名ですが、明治の終わりに友人である志賀直哉らと雑誌「白樺」を創刊し、以来60年以上に渡って多くその作品を世に生み出してきました。

ここ仙川は、実篤が70歳の頃に移り住み晩年の約20年を過ごした場所であり、調布市武者小路実篤記念館のある実篤公園には実篤の旧邸も残されています。

記念館のオープンの経緯は1976年に実篤が亡くなった後、旧邸が調布市に寄贈され実篤公園として1978年に開園し、7年後の1985年に道路を挟んで向かいの敷地に記念館が開館となりました。

仙川駅から歩いていくと、まず見えてくるのが旧邸(仙川の家)の建つ実篤公園。

実篤公園

小さな頃から水のあるところに住みたいと思っていたという実篤は、自然豊かなこの仙川の地に邸宅を建て、晩年までの約20年間を過ごしました。

実篤公園

戦後の1955年に建てられた旧邸は、現在は国の登録有形文化財にもなっていて、内部の開館日は限られますが週末を中心に入館料無料で見学できます。
この日はちょうど公開日の11時ちょっと前に訪れたので、11時からの開館時間にあわせて一番乗りで見学できました。

武者小路実篤邸

内部は撮影は禁止でしたが、実篤の暮らしぶりがパッキングされたように保存・再現されていて、記念館を訪れる前の導入にもピッタリです。

武者小路実篤邸

和を基調としながらもテラスやサンルームを取り入れた数寄屋風の建物も素晴らしく、随所に独特の意匠や職人のこだわりの技が光ります。

武者小路実篤邸

国分寺崖線の大きな高低差のある地形を活かした眺望も魅力的で、建物内から自然を愛でた後は敷地外の階段を降りて公園内を散策することもできます。

実篤公園は週末でもそこまで混雑するわけではないので、私が訪れた時はほとんど人とすれ違わないくらいのとても静かな空間となっていました。

2.トンネルをくぐり、武者小路実篤記念館へ

実篤公園を散策したら、地下道を通って道の向かいにある調布市武者小路実篤記念館を見学します。
実篤記念館は穀倉のような大きな屋根が特徴の建物で、実篤の残した業績を後世に伝える蔵のようなデザインとなっています。

私が訪れた時は秋の特別展として「細川護立と武者小路実篤」が開催されていました。
旧熊本藩主の細川家の当主であった細川護立と実篤は年齢こそ違えど学習院時代からの同級生であり、生涯に渡って交友した仲でした。

展覧会では普段は永青文庫に収蔵されている絵画が展示されていたり、当時の写真や書簡等が展示されていて、普段はあまり意識しない角度から実篤を知ることができてとても面白かったです。

記念館では原稿など文学作品に関わる資料だけでなく、様々な書簡や写真、実篤が集めていた美術品などを所蔵していて、季節ごとに様々な企画展が催されています。

また、大屋根の下に収蔵空間が閉じたり開いたりしながら連なっている展示室もユニークです。
住宅街のスケールに寄り添いつつ、限られたスペースを最大限に活用しながら様々なシークエンスが連続しているのが心地良い展示空間でした。

調布市武者小路実篤記念館

企画展の展示スペースの先には企画展とは別の展示スペースがあったり、ライブラリースペースがあったり、庭に面した休憩スペース兼映像展示スペースがあります。

今までは文学作品など文字をベースにしか知らなかった実篤について、終の住み処となった旧邸や、実篤が目指した人間らしい生き方の実現の場となった「新しき村」などを実物や映像を通して知ることができたのもとても興味深かったです。

また、どの場所でも熱心なファンが興味深そうに展示をみたり、館内を巡ったりしているのも印象的で、実篤の人気ぶりが窺い知れました。

調布市武者小路実篤記念館

素敵な展示をたっぷりと堪能して、この日の本棚巡りも大満足のものとなりました。
とてもオススメのスポットですので、皆さんも機会があらば是非訪れてみてくださいね。


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調布市武者小路実篤記念館/旧武者小路実篤邸
住所:東京都調布市若葉町1-8-30 (武者小路実篤記念館)
東京都調布市若葉町1-23-20(旧武者小路実篤邸)
アクセス:仙川駅から徒歩約10分
オープン年:1985年(武者小路実篤記念館)
開館時間:9:00〜17:00(記念館)
休館日:月曜日
ホームページ:https://www.mushakoji.org/index.html

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