京都「京都国際マンガミュージアム」小学校を改修した漫画の聖地をレポート

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今日は東京から少し離れて京都にある京都国際マンガミュージアムを訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。

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1.昭和初期に建てられた小学校を改修した漫画の殿堂を訪問

京都国際マンガミュージアムは、京都の市街地の真ん中、最寄り駅である烏丸御池駅から歩いて2分ほどのところにあるミュージアムです。
その名の通り、国内外の漫画に関する様々な資料を収集・研究・展示するミュージアムで、本格的な漫画ミュージアムとしては日本初となる2006年にオープンしました。

元々マンガミュージアムがあった場所は1869年(明治2年)に開校した小学校がルーツになっていて、現在の建物は最も古い講堂が1928年、本館が1929年、北館が1937年に建てられた歴史のある小学校でした。
後に龍池小学校となるこの小学校は、1995年まで現役で使われており、その後の統廃合によって廃校後は2003年にマンガミュージアムの構想が発表され、2006年に旧建物を増築・改修した京都国際マンガミュージアムが開館しました。
ちなみに、昭和初期に建てられた貴重な建物は2008年には国の登録有形文化財にも登録されています。

地下鉄の烏丸御池駅を出て烏丸通りを北上するとすぐにミュージアムの入口が見えてきます。
左手に見えるのが旧北館で、ミュージアムのエントランスにもなっています。
右手は新たに建てられたカフェ棟で前田珈琲というコーヒーショップが入っています。

校庭はミュージアムの展示スペースからのみ行き来できるようになっていて、この日のように晴れた日は芝生の上で漫画を読むことができます。
校庭の正面には旧本館があり、その左手には旧講堂があります。本館は一見して新しい建物に見えますが、古い建物の手前にガラスの屋内空間を増築して各棟を繋いだり、エレベーターを増築したりしています。

2.壁一面の本棚と魅力あふれる空間で漫画の魅力を堪能

館内にはいるとまずはロッカースペースがあるので、不要な荷物はここで預けます。
館内は開架書棚だけで5000冊以上の漫画が読み放題となっているので、なるべく身軽にして入館するのがオススメです。
ロッカーの隣がミュージアムショップ、その奥が受付カウンターとなっているので券売機でチケットを購入して早速中へ。
ちなみにチケットは大人900円とリーズナブルなお値段。これで一日漫画が読み放題で、特別な企画展以外は展示もみれるというのはかなりお得です。

増築部分はガラスの大開口から自然光が溢れる大きな吹抜け空間となっていたりと、一見するとこの建物が100年近く前の建物だとは思えないほど綺麗にデザインされています。

元の建物を残しつつ、内周部にガラスのスペースを追加することで、ミュージアムとして必要なスペースを確保しつつ、新しい部分と古い部分のコントラストが一層際立つようなデザインです。

本館の正面のガラスの吹抜けスペースには巨大な火の鳥が。このオブジェは京都の職人の様々な技術を集めて制作されたそうです。
不朽の名作火の鳥は漫画のシンボルでもありますが、同時に京都で受け継がれてきた様々な技術や建物自体を象徴するオブジェにもなっています。

ガラスの吹き抜けの奥は旧小学校の建物がそのまま残されていて、建築ファンとしてはこちらも見逃せません。

アールのかかった美しい曲線、ポイントポイントにあしらわれた細かな装飾、それらがつくり出す豊かな陰影はそれだけで見応え十分の貴重な展示物です。

館内には各室の他に廊下にもびっしりと漫画が並べられていて、チェーンソーマンや呪術廻戦といった最新の漫画から昔読んだ懐かしの漫画、全く知らない古い漫画まで様々なラインナップでした。

こちらのこども図書館は、児童書や絵本を中心としたスペース。
靴を脱いで思い思いの場所で本を広げられるようになっています。
池のような窪んだスペースや、雫のようなかわいい照明、木の根のような本棚などデザインも素敵です。

3.充実の展示と建築をたっぷりと堪能しよう

ミュージアムには自由に読める漫画の他にも、映像やパネルで漫画の歴史や貴重な資料も多数展示されていて、それらの見ごたえもかなりのもの。

漫画は文化と言われて久しいですが、まさに漫画は時代を映す鏡のような存在であり、文化的な営みであることを再認識させられます。
展示もポップで親しみやすいデザインとなっているのが嬉しいところ。

この日は企画展示として大乙嫁語り展が行われていました。
乙嫁語りは19世紀後半の中央アジアを中心にそこに生きる人々の文化や営みを描いた漫画ですが、繊細なタッチで描かれた原画が100枚以上展示されていてかなりの見応えでした(写真もOKでした)

一枚の紙に漫画家の手によって命が吹き込まれるような迫力の原画は、生で見ると圧巻の一言。

また、関連資料として、物語の舞台となった国の伝統衣装や民芸品なども展示されていて興味深く見ることができました。

最後に建物を散策。
このミュージアムでは元々小学校だった時の部屋も丁寧に保存されています。

こちらの校長室も当時の姿が想像できます。すぐ前に広がる校庭からの明るい光に満ちていて、子供がグランドで遊ぶ声が聞こえてきそうです。

昔の校舎に思いを馳せながら展示も建物もたっぷりと堪能して、今回の本棚巡りも大満足のものとなりました。
とってもオススメのミュージアムでしたので、皆さんも機会があれば是非訪れてみて下さいね。

住所:京都市中京区烏丸通御池上ル
アクセス:烏丸御池駅から徒歩約2分
オープン年:2006年
開館時間:10:30~17:30
休館日:火曜日、水曜日
入館料:
 大人  900円
 中高生 400円
 小学生 200円
ホームページ:https://kyotomm.jp/

※記載の内容は記事執筆時点のものですので、訪れる際はホームページ等で最新の情報を確認してください

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