桶川「さいたま文学館」埼玉ゆかりの文学館でユニークな企画と展示を堪能

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今回は埼玉県の桶川市にあるさいたま文学館を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。

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1.埼玉にある文学館「さいたま文学館」を訪問

今日訪れたのは埼玉県の中心地である大宮駅からさらに10分ほど北上した桶川駅前に建つさいたま文学館です。

さいたま文学館は、埼玉県にゆかりのある文学者の資料や作品を中心に収集・保存・展示する文学館。
この日は埼玉在住の本好きの友達の案内してもらい、埼玉の文学スポット巡りを行ったのですが、その中のメインスポットがこちらの文学館でした。

さいたま文学館が建つのはJR桶川駅から歩いて5分ほどの場所です。
さいたま文学館は、広く文学に関する資料を収集・展示する、いわゆる文学館としては埼玉県で唯一の施設。 

さいたま文学館は今から25年前の1997年にオープンし、文学館自体は埼玉県の施設として設置されたものなのですが、同じ施設の中に桶川市の市民ホールが一体的に計画されているのが特徴。

建物は正面を持たないリング状の回廊が建物の各機能を繋ぎながら、市民に開いた施設となるようなデザインとなっています。
計画にあたっては施設のオープンからさらに遡ること14年前の1983年に指名コンペが行われ建築家の柳澤孝彦氏の案が1等案として選定されました。

柳澤氏といえば東京都現代美術館(1994年竣工)や新国立劇場(1997年竣工)、東京オペラシティ(1999年竣工)などの数々の文化施設を手掛けたことでも知られる建築家。

一葉記念館
一葉記念館(2006年竣工)

ちなみにこのブログで以前紹介した台東区の一葉記念館も彼の作品です。
関連記事
・竜泉「一葉記念館」樋口一葉の足跡を辿る素敵な記念館をレポート

さいたま文学館のもう一つの特色は、展示と連動した様々な企画に定評があること。
この日も江戸川乱歩の「人間椅子」を体験できる催しが行われていて、今回の一番のお目当てもこの人間椅子を体験することてした。

2.内部を見学!コンパクトだけれど趣向を凝らした様々な展示を堪能

建物は円形のガラスが一面に広がる現代的なデザインです。

建物の中に入ると2層吹き抜けの広々としたロビー空間が広がります。
ロビーの周りにはリング状の回廊がぐるりと一周回っていて、内側に文学館や市民ホール、ギャラリーや貸会議室が収められています。

一面ガラスの開口なので、建物内部はとても明るく、視線も抜けて広々しています。
今回の「人間椅子」体験は、予約制ですが、予約した時間までは余裕があったので、まずは文学館の展示を見学します。

展示室の観覧料は一般210円とかなりリーズナブルなお値段です。
文学館は、受付のある1階と地下1階の2層に分かれていて、1階は埼玉に関連する文学作品や資料に関する展示となっています。

展示内容は実際の資料の他にディスプレイを使った検索機や模型などもあり、中々楽しめました。

こちらは地下への階段の手前にあるテレビドラマ「桃太郎侍」や「遠山の金さん」の原作者である山手樹一郎氏の書斎の再現コーナーです。

ちょうど「桃太郎侍生みの親 山手樹一郎の世界」展が行われていたので、その連動コーナーとして企画されていました。
さいたま文学館は、面白い企画や展示の工夫に定評があると聞いていましたが、中々気合がはいっています。

地下の展示室には、収蔵するコレクションの展示の他、名作文学の朗読を3次元立体音響できる「文学体験コーナー」やクイズコーナーなどの展示がありました。
また、埼玉を舞台に描いた作品のコーナーでは、遥か昔に書かれた埼玉の街や歴史が文章で生なましく描かれていたりと、東京都内の文学館やインターネットでは出会えないような当時の様子が伝わってきて面白かったです。

その他にも小さいながら図書館が併設されていたり、様々な用途で使われるホールがあったりと、埼玉の文化の交流・発信拠点になっていることがよく伝わってくる建物でした。

3.話題の企画!人間椅子を体験してきた

展示を一通りの堪能した後は、「人間椅子」の体験イベントに参加。
体験イベントは埼玉文学館に併設されている小ホールで行われていました。

人間椅子は江戸川乱歩の小説に出てくる椅子のことで、椅子の中に住み、そこに座る女性の感触を味わう男の物語が、その女性に宛てた手紙の中で語られるという小説です。
江戸川乱歩のダークで不思議な魅力を存分に味わえる傑作小説ですが、今回の企画ではその人間椅子を独自に再現し、人間椅子に座る側、人間椅子になる側の両方を体験できる企画です。

こちらが今回の企画で披露された人間椅子です。
企画が行われたのは少し前ですが、そのユニークな企画からSNSなどでもちょっとした話題になっていました。

人間椅子の仕組みは企画のネタバレになってしまうので、詳しくは書きませんが、椅子を通して人間の感覚が伝わってくる何とも言えない不思議な感覚を味わえました。

今回は人間椅子の企画でしたが、さいたま文学館では季節ごとに趣向を凝らした様々な企画をおこなっているので、今後も面白そうな企画があれば、訪れてみたいと思います。

いかがでしたでしょうか。
展示も企画もたっぷりと堪能して、この日の本棚巡りも大満足のものとなりました。
とってもオススメの文学館ですので、皆さんも機会があれば是非訪れてみてくださいね。


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さいたま文学館
住所:埼玉県桶川市若宮1-5-9
アクセス:桶川駅から徒歩約5分
オープン年:1997年
開館時間:
 ホール・研修室:9:00~21:00(日曜日、祝日は~17:00)
 図書室・展示室:10:00~17:30
休館日:月曜日 、第4火曜日
ホームページ:http://www.saitama-bungakukan.org/

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