今回は東京の三軒茶屋にある書店twililightを訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
1.三軒茶屋にある隠れ家的な本屋さんを訪問
今日訪れたtwililight(トワイライライト)は、三軒茶屋駅の北口を程なく歩いたビルの3階・屋上に2022年にオープンした本屋・ギャラリー・カフェです。
三軒茶屋駅をでて茶沢通りを5分ほど北上すると見えてくるのが、今回の目的地であるtwililight。
twililightは、通り沿いに建つ古いテナントビルを改装してつくられた書店で、オープンしている時間帯は目印のように1階のエントランスに古本が並べられた棚が置かれています。
やや急な階段を3階まで登ると、twililightに到着。
階段の踊り場にも本が並べれているのも素敵でした。
ちなみに2階は食べログの100名店にも選ばれたことがあるニコラというカフェ。毎回訪れる時は閉まっているのですが、どうやら夕方からオープンする模様。いつか開いてるときに訪れたいと思います。
2.元住宅を改修したシンプルだけど美しいこだわりの店舗に注目
店内には足を踏み入れると、書店とカフェとギャラリーが合わさった独特の空間が広がります。
2022年にオープンしたtwililightの店内は、建物の具体や元々水周りだった場所のタイルがそのまま活かされたシンプルな内装。
店内の構成は入口を入って右手がギャラリースペース、正面が注文カウンター、中央が本のスペース、奥が喫茶スペースと大まかに別れていますが、それぞれが少しずつ重なり合って混じり合うような配置となっています。
外観から古いテナントビルかと思っていたら、元お風呂場らしきタイルが貼られたスペースがあったので、どうやら元々は住宅として使われていていたようです。
オープンして数年の店舗は見方によっては新しくてスタイリッシュな本屋さんにも見えますが、どこか人の気配と歴史を感じる店内の雰囲気はとても居心地がよいです。
店内には文学作品からエッセイ、マンガ、詩集など様々な本が並べられていている他、ZINEや雑貨なども置かれていました。
多くの本は新品の本ですが、一部古本も扱っているようです。
店内にはカフェスペースでお茶をしている人、棚の本を吟味している人がちらほら見られ、皆思い思いの時間を過ごしているようでした。
元住宅ということもあって、道路に面する北側は大きな開口となっていて、明るい自然光が差し込んでいるのも素敵です。
3.素敵なドリンクを頂きながら、贅沢で美しい午後のひとときを
北側と西側の奥のスペースは喫茶スペースとなっていて、珈琲やクリームソーダなどのドリンクや、サンドイッチやタルトなどの軽食をいただくことができます。
こちらはtwililight名物のたそがれのクリームソーダ。
ちょっと甘酸っぱいザクロとすっきりとした炭酸、甘いアイスクリームがピッタリとあった一品です。
まさにトワイライトを思わせるような絶妙な色合いの見た目も素敵で、時間が経つのがもったいなく感じます。
ドリンクメニューは、珈琲やジュースの他にアルコールメニューもあるので、昼間からちょっとほろ酔い気分になるのもよいですね。
軽食のメニューも魅力的で、どのメニューも味だけでなく見た目にも美学を感じます。
また、twililightでは入口隣の階段を上がったペントハウスも店舗の一部となっていて、書籍を購入するかカフェメニューを注文した人は屋上スペースも利用できます。
広々とした屋上スペースには大きなパラソルとテーブル席が配置されていて、外の爽やかな風に吹かれながら本やドリンクを楽しむことができます。
カフェメニューを楽しみながら改めて店内を見渡してみると、色々なところで住居として使われていた当初の痕跡を見つけることができます。
こちらのコンクリートの躯体に開けられた穴は配管などを通していたパイプスペースの跡。
こうした跡も塞いで隠すのではなくて、そのままのこしているのがとても素敵です。
これらの跡は新しい新築店舗にはない風格と懐かしさすら感じる魅力的な空間づくりにも一役買っていて、三軒茶屋の非日常の空間の中に、少しだけ日常感を感じさせてくれます。
また、twililightではトークイベントや朗読会などのイベントが行われていたり、出版社として翻訳家の柴田元幸さんの訳でレアード・ハント「インディアナ、インディアナ」を復刊したりと面白い企画や活動もしているので、今後も目が離せません。
インディアナ、インディアナは柴田元幸さんの訳がとても魅力的で、静かだけれど奥深くて、読み進める度に物語の中の人物たちの人生の哀楽が染み込んでくるような素敵な小説でした。
読み進めたいけれど、いつまでも読み進めないでいたい、それでも読むといつまでも心の何処かに灯火が灯るような、大切な一冊になりました。
本や展示と素敵な空間をたっぷりと堪能して、この日の本棚巡りも大満足のものとなりました。
とてもオススメの本屋さんなので、皆さんも機会があれば是非訪れてみてくださいね。
【思わず本や雑誌が読みたくなるおススメ本】
書評誌として本好きに知られる「本の雑誌」創刊からのストーリーを描いた話題の漫画です。
本と出会い、本を通じて世界と繋がっていくワクワク感。ともすれば社会不適合といわれる本好き達が、本を通じて大きなうねりとなってその輪を広げていくのを目撃する嬉しさはもはや快感です。
本を通じて躍動し、積み重ね、受け継がれていく人生が濃厚に詰まったおススメ漫画です。この時代を知る人は懐かしく、知らない世代は新鮮に読めるのもおススメポイントですが、時代が変わっても変わらない本や活字への愛と情熱もひしひしと感じます。
むしろ私は「この本に出会えてよかった」と思ってしまった素敵過ぎる一冊です。
本の雑誌の「神保町」特集をまとめたこちらの書籍もおススメです。
古書店だけでなくグルメからスイーツ、楽器や古典芸能など神保町のディープな魅力が凝縮した一冊。
神保町MAPもついているので、気になった人は是非チェックしてみてくださいね。
twililight(トワイライライト)
住所:東京都世田谷区太子堂4-28-10 鈴木ビル3F
アクセス:三軒茶屋駅から徒歩約5分
タイプ:書籍購入型
オープン年:2022年
営業時間:12:00~21:00
ホームページ:https://twililight.com/
にほんブログ村
書店ランキング
↑読書・書店のブログランキングに参加しています。よければクリックして応援してもらえると嬉しいです。
本やブックスポット好きな人は、他にも面白い本・読書ブログもいっぱいあるので、是非クリックして覗いてみてくださいね。
■他にもこんな記事もおススメです
・本好きにおススメしたい東京都内の文学館&記念館10選
・東京駅「BOOK COMPASS Cafeエキュート東京」駅構内のブックカフェをレポート
・大阪「こども本の森 中之島」中之島にできた素敵な本棚建築をレポート