今日は東京の駒場東大前駅から程なく歩いたところにあるBUNDAN COFFEE & BEERを訪れてきましてので、その模様をレポートしたいと思います。
1.駒場公園内につくられた日本近代文学館が面白い
今回訪れたBUNDAN COFFEE & BEERは、東京都目黒区の駒場公園内に建つ日本近代文学館に併設されたブックカフェです。

この日本近代文学館は駒場東大前駅から程なく歩いた駒場公園に1967年にオープンした文学館。
今から半世紀以上前につくられたこの文学館は、日本の文学館の歴史の中でも文学館という存在を広く認知させてその礎をつくった存在でもあります。
それまで文学に関わる施設は作家個人の記念館や縁の地といったものが中心でしたが、この文学館が計画されたのは、日本が戦後の復興期から高度経済成長期に移り変わろうとしている1960年代。
日本近代文学館は、社会と経済の情勢が急激に変化していく中で、貴重な資料の保護と保存の為に、高見順や川端康成をはじめとする文学者や研究者が中心となり計画されされました。
この計画には文学界だけでなく、市民や多くの寄付や支援もあって現在の建物が建てられました。

駒場東大前駅駅を出て5分ほど歩き、駒場公園の東門を入ると、今回の目的地である日本近代文学館が見えてきます。

コンクリートのシンプルな躯体と大きな庇が特徴的な建物は、百万点を超える収蔵品を持つ文学館らしく堅牢なデザインです。
モダニズム建築の影響を受けたシンプルな建物からは、長い歴史の中でも変わらない、ある種の普遍性を感じます。

過度な装飾は一切なく、各部材の持つ美しさと庇やルーバーがつくり出す陰影によって建物の表情をつくりだしているのが建築好きとしてはたまりません。
元々駒場公園は旧前田利為侯爵邸が建てられていた敷地でしたが、戦後は占領軍に接収されていて、日本近代文学館がオープンする1967年に併せて駒場公園として生まれ変わりました。

尚、昭和初期に建てられた旧前田利為侯爵邸は、現在も駒場公園内に残されていて、曜日を限定してですが内部を見学することもできます。
2.壁一面の本に囲まれたカフェで至高のひと時を
BUNDAN COFFEE & BEERは、建物のエントランスを入って左の奥に配置されています。

文学館自体の観覧料は300円とリーズナブルなのですが、カフェ部分はもちろん観覧料なしで入ることができます。

こちらのカフェは建物の北側の外壁際に配置されていて、窓の外からは北からの自然光が店内を明るく照らします。

店内は壁一面の本棚を中心に約20000冊にも及ぶ書籍が並べられていて、中には今ではかなり貴重となった本もチラホラ見かけます。
店内の本は自由に読むことができ、独特な選書の本達を楽しみながら食事や珈琲を楽しむことができます。

カフェの座席は建物の入口のテラス部分にも用意されているので、天気の良い日は外の席も人気です。

また、メニューには芥川や鴎外など文豪や小説にちなんだ名前が付けられています。
ドリンクは珈琲や紅茶の他にワインやビール、日本酒などのアルコールのメニューが豊富に用意されています。

この日は「芥川」の珈琲と、「シェイクスピア」のスコーンをチョイス。
芥川はまさに芥川らの時代に彼らが味わっていた「カフェーバウリスタ」の珈琲を再現したもので、独特の酸味と甘味の両方が効いていてとても美味しい珈琲でした。

スコーンはもともとシェイクスピアの戯曲「マクベス」に登場する石が名前の由来だそうです。
こちらは珈琲との相性もピッタリの一品。
メニューは他にもパフェやケーキ、ご飯物など様々。気軽なカフェ利用からランチまで幅広い目的で利用できるのもうれしいところ。

年季が入った本はその本が積み重ね、受け継いできた歴史を感じさせてくれます。
本と共に味わう美味しい食事と素敵な空間は何物にも代えがたい幸せですね。
3.日本トップクラスの貴重な収蔵品と、素敵な建物空間を堪能
カフェを楽しんだあとは、文学館の中を散策。
公共の施設ということもあり、観覧料は300円とリーズナブルなのもうれしいです。
展示室では、計百数十万点ともいわれる資料の中から時期によって様々な展示が企画されています。
日本を代表する著名な文豪の原稿や作家自身の貴重な蔵書も多数あり、収蔵されるコレクションは質量ともに日本を代表する文学館と言えます。

建物も展示も決して派手さはないですが、本質的で普遍的ともいえる美しさに心が打たれます。
展示もたっぷりと堪能してこの日の本棚巡りも大満足なものとなりました。
とってもオススメのスポットですので、皆さんも機会があれば是非訪れてみて下さいね。
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日本近代文学館 BUNDAN COFFEE & BEER
住所:東京都目黒区駒場4-3-55
アクセス:駒場東大前駅から徒歩約7分
オープン年:1967年
開館時間:9:30~16:30
休館日:日曜、月曜、年末年始
ホームページ:https://www.bungakukan.or.jp/

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