世田谷「世田谷文学館」の素敵過ぎる展示からライブラリー、ランチまでレポート

※当サイトではアフィリエイト・アドセンス広告を利用しています

今日は東京世田谷にある世田谷文学館を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
世田谷文学館は、1995年に東京23区で初めてできた地域総合文学館。実際に訪れてみると想像以上に見どころ満載のスポットでした。

スポンサーリンク

1.世田谷文学館が面白い!住宅街に建つスタイリッシュな文学館を訪問

今回訪れた本棚スポットは、京王線の芦花公園駅(ろかこうえんえき)から程なく歩いたところに建つ世田谷文学館。

駅の南口をでて世田谷の住宅街をしばらく歩くと見えてくるのは、大胆に湾曲するガラスと金属のデザインが特徴的な文学館。
文学館というと先日書いた小田原文学館のような歴史ある建物を利用した建物や、格調高い石造りの建物を想像しがちですが、世田谷文学館はそんなイメージとは大きく離れた現代的なデザインとなっています。

世田谷文学館

この建物のデザインを手掛けた杉村憲司氏は、建築家でありながら現在は国際的な弁理士として活動するかなり珍しい経歴を持つ建築家です。
杉村氏は日本の大学を卒業後、世界的に著名な建築家ノーマン・フォスター氏の事務所で経験を積んだ経歴を持っています。フォスター氏といえば、ハイテク建築と呼ばれるテクノロジーを建築のデザインに積極的に取り入れた建築で知られる建築家ですが、そんなフォースター事務所出身の建築家がデザインした建築と分かるとガラスの現代的なデザインも納得です。
ちなみにフォースター氏はガラスや鉄といった現代的な素材と技術を使いながら、環境に配慮した建築を生み出すことで世界的に評価されています。

世田谷文学館でも建物としての主張はしつつ、森の中に馴染む形や色合い、鯉の泳ぐ池と一体となった建物際のデザイン、中庭などで積極的に外部の環境を取り入れるなど、実は環境を意識した細かい工夫と配慮が織り込まれています。

世田谷文学館の内観

エントランスの左に見えるこちらの池などもその一例で、都心の真ん中とは思えないような豊かで落ち着いた文学館を実現しています。

2.工夫を凝らした様々な展示がとっても魅力的

訪れる前に写真を見たときは、冷たく機械的なイメージがありましたが、実際に訪れてみると周囲の環境を巧みに取り入れた明るく気持ちのいい施設となっていました。

また内部は全体的には現代的で明るいデザインなのですが、中は石やタイルを使ったちょっと格調高いデザインとなっているのも、バブル期に計画された建物らしくて面白かったです。

文学館のエントランスを入ると、正面にチケットカウンター、奥に展示室やライブラリー、左手にはロビー空間が広がります。
世田谷文学館では、コレクション展と呼ばれる常設展と一部の企画展はチケットが必要ですが、奥にあるライブラリー「ほんとわ」や喫茶どんぐりは無料で入ることができます。
ちなみにコレクション展のチケットは一般200円とかなりリーズナブル。

私が訪れたときにやっていた企画展 漫画家・山下和美展はなんと入場無料だったので、合計200円でこの文学館を楽しみ尽くすことができました。恐ろしいほどのお得感。
山下さんはモーニングで連載していた「天才柳沢教授の生活」や、自身のエッセイコミック「世田谷イチ古い洋館の家主になる」などでも知られる人気の漫画家さんですが、約100点もの原画や関連する資料は見応え抜群でした。

お隣のコレクション展の展示室では、世田谷ゆかりの文豪や文学者の展示がされています。
世田谷文学館の収蔵品は10万点以上もあるそうで、何百人とも言われる世田谷区に在住していた文学関係者の、ここでしか見られない貴重な資料や展示をたっぷりと楽しめます。

また、もう一つ見逃せないのが、自動からくり人形作家である武藤政彦氏(ムットーニ)による作品の上映です。
様々な文学作品が、音と光と動きのからくり人形によってリバイバルされていて、世田谷文学館の名物展示にもなっています。


【思わず本や雑誌が読みたくなるおススメ本】
書評誌として本好きに知られる「本の雑誌」創刊からのストーリーを描いた話題の漫画です。
本と出会い、本を通じて世界と繋がっていくワクワク感。ともすれば社会不適合といわれる本好き達が、本を通じて大きなうねりとなってその輪を広げていくのを目撃する嬉しさはもはや快感です。

>Amazonで詳細が読めます

本を通じて躍動し、積み重ね、受け継がれていく人生が濃厚に詰まったおススメ漫画です。この時代を知る人は懐かしく、知らない世代は新鮮に読めるのもおススメポイントですが、時代が変わっても変わらない本や活字への愛と情熱もひしひしと感じます。
むしろ私は「この本に出会えてよかった」と思ってしまった素敵過ぎる一冊です。

本の雑誌の「神保町」特集をまとめたこちらの書籍もおススメです。
古書店だけでなくグルメからスイーツ、楽器や古典芸能など神保町のディープな魅力が凝縮した一冊
神保町MAPもついているので、気になった人は是非チェックしてみてくださいね。


3.無料ゾーンも魅力的!カフェとライブラリーを満喫

世田谷文学館でもう一つ見逃せないスポットが、1階奥にある喫茶どんぐりです。

建物の中央にある円形の庭に面したカフェは、展示を見終わった後にホッと一息つくのにピッタリのスポットです。

ちょうどお昼の時間ということもあって豊かな自然と溢れる自然光に囲まれたカフェでランチ。
フードメニューはスパゲッティとピラフがありますが、今回頂いたのはナポリタンのスパゲッティ。

世田谷文学館のカフェ
世田谷文学館のカフェ

ランチメニューは、サラダもついて600円。
珈琲も追加してしばし休憩しました。
文学館・カフェは週末のお昼時でしたが、人もまばらでほとんど貸し切り状態でゆっくりできました。

最後に、こちらも無料で入れるライブラリー ほんとわの中を散策。
こちらのライブラリーは、様々な分野の作者や専門家がチョイスした本が展示されていたり、季節ごとにいろいろな企画が組まれているようです。

奥には子供の為のスペースもあって、親子で公園に遊びに来るように利用できるようになっています。

世田谷文学館の内観

はじめての世田谷文学館を心ゆくまで堪能して、大満足の本棚巡りとなりました。
東京の隠れ名所 世田谷文学館。
皆さんも機会があれば、是非訪れてその展示と空間を体験してみて下さいね。


【今話題のおススメ本紹介】
東京の個性的な本屋さんのがたっぷりと紹介された本屋さんの本です。
今度行きたい本屋さんを探している人必見!見ているだけで楽しくなっちゃうわざわざ行きたいとっておきの本屋さんが見つかるかも。

Amazonで詳細をチェック
東京版だけでなく全国版もあるので、気になった方は是非チェックしてみて下さいね。


世田谷文学館
住所:東京都世田谷区南烏山1-10-10
アクセス:芦花公園駅から徒歩約6分
オープン年:1995年
開館時間:10:00~18:00
休館日:月曜日、年末年始
入館料(コレクション展):
 一般:200円
 大学生・高校生:150円
 中学生・小学生:100円
 65歳以上・障がい者:100円
ホームページ:https://www.setabun.or.jp/

※記載の内容は記事執筆時点のものですので、訪れる際はホームページ等で最新の情報を確認してください

にほんブログ村 本ブログ 本・読書情報へ
にほんブログ村

書店ランキング

↑読書・書店のブログランキングに参加しています。よければクリックして応援してもらえると嬉しいです。
本やブックスポット好きな人は、他にも面白い本・読書ブログもいっぱいあるので、是非クリックして覗いてみてくださいね。

■他にもこんな記事もおススメです
・早稲田「漱石山房記念館」文学の聖地に建てられた素敵建築をレポート
・十条「北区立中央図書館」大正時代の兵器庫を改修した図書館をレポート
・銀座「教文館ビル」隠れ名建築の老舗書店をレポート

タイトルとURLをコピーしました