所沢「ところざわサクラタウン」話題の絶景本棚&ミュージアムをレポート

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今日は埼玉県の東所沢駅から歩いて10分程の場所にあるところざわサクラタウンを訪れてきました。

ところざわサクラタウンは、2020年にオープンした複合文化施設で、最近オープンした本関連の施設の中でもとりわけ話題になった施設でもあります。
ずっと訪れたいと思っていましたが、今回やっと訪問することができましたので、どんなスポットだったのかレポートしていきたいと思います。

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1.新たなポップカルチャーの聖地!?ところざわサクラタウンを訪問

ここところざわサクラタウンは、埼玉県の所沢市にある旧所沢浄化センターの跡地につくられた複合施設です。
約40000㎡にも及び敷地内にはミュージアム・レストラン・ギャラリー・ホテル・工場・倉庫・オフィス・神社などが散りばめられていて、国内最大級のポップカルチャーの発信拠点を目指してつくられました。

ところざわサクラタウンは所沢市と角川が中心となったCOOL JAPAN FOREST構想の中核施設にもなっていて、周辺の環境と一体となりながら文化と自然が一体となったまちづくりが進められています。
ちなみに隣接する東所沢公園では話題の現代アート集団「チームラボ」の屋外展示があったりして、なかなか盛り上がっているよう。

最寄り駅である東所座駅では、ホームから階段を登ると壁面一面にポップアートが描かれていて、施設に到着する前からテンションが上がります。

また、ところざわサクラタウンの建築デザインは、建築家の隈研吾氏が手掛けているというのも注目ポイント。
隈研吾氏と言えば、東京オリンピックに合わせて建設された新国立競技場をはじめ、数々のビックプロジェクトを手掛ける有名建築家。
隈研吾氏の建築は一般的には木材を使ったイメージが強いですが、東京芝公園にあるレジデンス「Mesh/Earth」や栃木県の「石の美術館」、神楽坂の「赤城神社」など、ガラスや金属、石といったいろいろな材料をテーマにした作品を発表していたりします。

ここところざわサクラタウンでも棟ごとに石、金属メッシュ、ガラスと素材を使い分けていて、過去の隈研吾氏の作品にも通じるデザインが一堂に会しているのも隠れた注目ポイントです。

4階のブックストリート(松岡正剛氏監修)

また、隈研吾氏の建築以外にも編集者の松岡正剛氏やデザイナーの天野喜孝氏、博物学研究家の荒俣宏氏といった様々な分野のトップランナーがコラボレーションしていて、見どころたっぷりの施設となっています。

2.絶景!大迫力の角川武蔵野ミュージアムが面白い

ところざわサクラタウンといえば、メインと言っていいのがこちらの「角川武蔵野ミュージアム」です。
約2万枚の花崗岩が貼り合せられた建築は、武蔵野の台地が隆起したイメージをもとにデザインされたそうで、ところざわサクラタウンと言えばこの建物!というくらいのインパクトがあります。

5階建てのミュージアムの中には様々な展示空間があって、常設の展示から、テーマを決めてさまざまな展示が催される企画展示室までかなりの種類があります。

少しわかりづらいのはチケットで、その種類は10種類以上。はじめてみた時にはどうしていいものかかなり悩みましたが、どうやら「KCM スタンダードチケット:一般1200円(HPから事前購入価格)」というチケットが一番人気のチケットのよう。
このスタンダードチケットには、人気のエリア「本棚劇場」+4階のギャラリー・ブックストリートが含まれているので、企画展示やチームラボなど気になるものがあれば、このチケットを基準に追加していくイメージです。

大きな石の塊のような建物の足元の入口を入ったところが、建物の2階のチケットカウンター兼ロビー。
この2階のロビースペースは無料のギャラリーにもなっているのですが、いろんな種類のアート作品が並んでいるので、ここだけでもけっこうなボリュームがあります。

1階無料エリアの展示スペース

「スタンダードチケット」は主に4階の展示なので、エレベータを使ってまずは4階へ。
4階のエレベータを降りてまずはじめに入室するエディットアンドアートギャラリーは、時期によって様々な企画展が行われるスペース。

この日は「コロナ禍とアマビエ」という6人の現代作家による展示を鑑賞。
新進気鋭の現代アーティストから会田誠さんのような著名アーティストまでみられるのが面白かったです。
ちなみに角川武蔵野ミュージアムでは原則館内の写真撮影は自由というのも嬉しいポイントです。

ギャラリーを抜けた先にあるのが、松岡正剛氏が監修したエディットタウン-ブックストリート。

昔丸善 丸の内本店4階に「松丸本舗」という松岡さんの選書がまるで密林のように並べられたスペースがありファンだったのですが、(現在はもうない)、ここでは約50メートルの通りに9つの文脈に沿った約25000冊の本が並べられています。

普段行く本屋や図書館では出版社や著者名ごとに並べられている本が、独特の切り口と組み合わせで配架されていて、なんとなく手に取った本の隣の本も気になって…という感じに偶然の本との出会いが何度も体験できます。
普段手に取らない本を手に取るためのしかけが本当に素敵。

ブックストリートの先にあるのが、武蔵野文庫ミュージアムの象徴ともいえる「本棚劇場」
約8メートルの巨大な吹き抜け空間には、どちらを向いても本、本、本。

元々は木だった紙が人の手によって本となって蓄積されているイメージと、隈研吾氏得意の木質空間のイメージがマッチした、まさに武蔵野文庫ミュージアムの顔ともいえる空間です。

本棚劇場では、奥の舞台袖のようなスペースを通って、吹抜けの上に移動することも出来ます。
この階段の途中も本棚になっていて、面白い選書に中々足が上に進みません 笑
階段を上がるとそこは5階に繋がっていて、吹抜空間を上から覗くことができます。

左に見えるのが本棚劇場

ちなみに5階は「武蔵野回廊」「武蔵野ギャラリー」という武蔵野エリアや強度に関する展示空間とレストランがあります。
5階を見学していると、本棚劇場のプロジェクションマッピングの案内放送が。
一度4階に降りて、吹抜けの本棚空間一面を使ったプロジェクションマッピングを鑑賞。

プロジェクションマッピングは角川ということで、文豪ストレイドッグスのプロモーションビデオだったのには、ちょっとだけがっかりでしたが、アトラクション気分で楽しめました。
4階には他にも荒俣ワンダー秘宝館(有料)があったり、ひとつ下の3階はアニメミュージアム(有料)があったりと、全部回るには丸1日かかるボリューミーな構成。また来よう。

スタンダードチケットでは1階のマンガ・ラノベ図書館・アニメミュージアムにも入場できます。こちらは10代に人気のエリアな印象。奥には休憩スペースもあったので、しばらくここで休憩しました。

3.角川食堂でランチ!定番カレーから現代的な神社までたっぷり満喫

展示を楽しんだ後は角川食堂でランチ。
角川食堂が入るのはところざわサクラタウンの3階です。

左~奥に見えるのが角川食堂の入る棟

角川食堂が入る建物は、巨大な石のような角川武蔵野ミュージアムと対比するような、輪郭がぼやけた雲のような印象の建物。ちょっと引き気味に見てみると2つの建物の対比が面白いです。
この建物は、デッキも含めて敷地内を繋ぐ回廊のようにもなっていて、ペットを連れた近所の人や親子の散策スペースにもなっているようでした。

角川食堂は埼玉の地元の食材をメインに使ったKADOKAWAの社員食堂兼地域の食堂です。
一番人気の角川カレーを2種類のルーであいがけ&トッピングに卵を注文。

スパイシーで本格的な味のカレーに、地元産のビール、野老ゴールデンでカンパイ。
こちらの建築は、一般の人も利用できる飲食街の他に、イベントホール、ホテル、KADOKAWAのオフィスや倉庫も入っている模様。イベントホールでは不定期でイベントもやっているようです。

最後にさくらタウン内にある神社、武蔵野坐令和神社を見学しました。
この神社はさくらタウンと同時につくられた新しい神社で、現代的でシンプルなデザインが特徴です。

伝統的な神社の要素を抽象化した建物は隈研吾氏のデザイン。また、KADOKAWAのシンボルである「鳳凰」が描かれた内部の天井画は、ファイナルファンタジーシリーズのキャラクターデザインでも知られる天野喜孝氏によるもの。

カーブを描く参道ののぼりもアニメのタイトルだったりと、かなり現代的な要素が盛りだくさんの神社でした。
敷地内をたっぷりと堪能して、この日の本棚巡りは終了。
想像以上に見どころが満載のスポットだったので、この日巡りきらなかった展示を見にぜひまた再訪したいと思います。

ところざわさくらタウン
住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
アクセス:東所沢駅から徒歩約10分
オープン年:2020年
角川武蔵野ミュージアム営業時間:
 日曜日~木曜日 10:00~18:00
 金曜日・土曜日 10:00~21:00
定休日:第1・第3・第5火曜日
ホームページ:https://tokorozawa-sakuratown.com/


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