多摩川「田園調布せせらぎ館」公園と一体となった素敵な建築&ブックスポットをレポート

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今日は東京都の多摩川駅前にある話題のブックスポット田園調布せせらぎ館を訪れてきましたので、その模様をレポートしたいと思います。

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1.田園調布せせらぎ館で本との素敵なひと時を

今回訪れたブックスポットは、東急東横線・目黒線・多摩川線の多摩川駅前のせせらぎ公園内に2021年の1月にオープンした複合施設、田園調布せせらぎ館です。

田園調布せせらぎ館

田園調布せせらぎ館は多摩川駅を出た目の前に建てられ、休憩施設、集会・体験学習施設、図書コーナー等の複合施設となっていて、大田区の区立図書館の受取や返却、レファレンスなどもできるブックスポットでもあります。

また建物のデザインは、このブログでも過去に紹介した早稲田大学の村上春樹ライブラリーや、埼玉のところざわサクラタウンを手掛けたことでも知られる隈研吾建築都市設計事務所が行っていて、大きな話題にもなりました。

村上春樹ライブラリー(新宿区早稲田)

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私も建築好きということで、オープン直後から何度か訪れていたのですが、オープンから2年以上経ちブックスポットとしての機能が強化されていると聞いて再び訪れてきました。
田園調布せせらぎ館の建つ多摩川駅は、東京都内ではややマイナーな駅ではありますが、蒲田駅と多摩川を繋ぐ多摩川線の始発・終着駅であり、目黒線や東横線も通る交通の結節点の駅です。
さらにせせらぎ館は、改札を出てすぐのところに建っているので、訪れてみるとアクセスは抜群です。

南口改札を出て東に進むとすぐにせせらぎ館に到着です。
せせらぎ館の建物は東急線の高架に沿うように細長い建物形状となっていて、この建物をゲートのようにしてせせらぎ館の内部もせせらぎ公園に入ることができます

建物は中央のゲート状の屋根を中心に大きく別れていて、駅に近い南側エリアは平屋建てのカフェ「ルシェロ」や休憩スペース、奥の北側エリアは2階建てで図書スペースやギャラリー、貸会議室などかまとめられています。

2.図書コーナー&リュース文庫に注目!

様々な機能が合わさったせせらぎ館ですが、本好きとしての注目ポイントは1階に設けられた図書スペースです。

田園調布せせらぎ館
田園調布せせらぎ館の図書コーナー

本の数は多くないですが、それぞれの棚ごとに特色のある選書がされていて、本だけでなく工夫が凝らされたディスプレイやイベントとの連動企画もありました。

田園調布せせらぎ館の図書コーナー

展示される本も時期ごとに入れ替えされているので、行くたびに新しい本と出会えそうな感じです。
本棚の前は通路とデスクスペースになっているのですが、デスクスペースはいつ行ってもかなりの混雑。

田園調布せせらぎ館の図書コーナー

やはりアクセスが抜群によい施設としては席数は多くはないので、気軽にゆっくりできる感じではありませんでした。
テーブルなしのソファ席はまだ回転が早いようだったので、ちょっと気になった本を読むだけであればソファ席がオススメです。

本は貸出もできますし、並べられている本以外にも大田区立図書館の本であれば事前予約して受け取りもできるので、区立図書館の補助的な施設としても使えます。

田園調布せせらぎ館の図書コーナー

個人的には大田区の歴史や郷土の本棚が特に楽しめて、普段中々手に取ることのない本や資料に出会えたことも収穫でした。

せせらぎ館のもう一つの注目スポットは2階にあるリユース文庫のコーナーです。

田園調布せせらぎ館のリユース文庫

このコーナーはオープン当初はなかったと思うのですが、並べられた本は誰でも自由に持ち帰ることができるコーナーです。

田園調布せせらぎ館のリユース文庫

この日はあまり本が置かれていませんでしたが、こういったコーナーも本との思いもよらない出会いが生まれそうで素敵です。

田園調布せせらぎ館のリユース文庫

ちなみに本の寄贈は1階のサービスカウンターで受け付けているとのことでした。

3.建築もみどころが満載!工夫に溢れた空間を楽しもう

せせらぎ館は、建築のデザインを隈研吾建築都市設計事務所が手掛けていて、建築的な見どころも数多くあります。

延べ約2500㎡の建物は「森の縁側」をコンセプトにデザインされていて、隈研吾氏の建築で度々デザインに取り入れられている大屋根が建物を一つにまとめているのが特徴です。
大屋根はせせらぎ館の色々な機能を一つ屋根の下にまとめながら、魅力的な軒下空間やせせらぎ公園の緑を効果的に建物内にとり入れています。

田園調布せせらぎ館

また、せせらぎ公園から見ると、建物のガラスに公園の木々や芝生が溶け込んで見えるのも面白いです。

田園調布せせらぎ館

せせらぎ公園の芝生の広場側から見てみても、建物の壁面のガラスに芝生の広場が映し出されていて、まるで建物の内部まで広場が続いているようにも見えます。

外部から見ると、建物を一つにまとめる屋根が浮かび上がって見えることも注目ポイントです。
隈研吾氏の作品は高輪ゲートウェイ駅や浅草文化観光センターなど「屋根」がデザインの重要な要素になっていることが多いのですが、ここせせらぎ館もそんな隈研吾氏の建築のエッセンスがよく現れています。

隈研吾氏の建築は、現代的なデザインの中には日本の伝統的な建築のイメージや要素が上手く入り込んでいるのが特徴です。
コンセプトである「森の縁側」も屋根の見え方や役割に注目してみると、より実感しやすくなります。

図書コーナーと建築をたっぷりと堪能してこの日の本棚巡りも大満足で終了。
とっても魅力的な建物ですので、皆さんも機会があれば是非一度訪れてみてくださいね。

※記載した情報記事執筆時点のものですので、訪れる際はホームページ等の情報を確認してください

田園調布せせらぎ館
住所:東京都大田区田園調布1-53-12
アクセス:多摩川駅から徒歩約1分
オープン年:2021年
営業時間:9:00~22:00
休館日:第2木曜日(祝祭日の場合は翌日)
入館料:無料
ホームページ:https://www.den-en-seseragi.jp/

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